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月経周期と女性ホルモン2

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ふたつの女性ホルモンのうち、歯周病との関係で、とくに影響を与えるのは、プロゲステロンです。プロゲステロンが増加すると、歯肉の毛細血管が拡張しやすくなります。また、歯周病菌に限らず口腔内の菌の増殖も助け、プロゲステロンの分泌がもっとも多い時期になると、体調が落ちて口内炎や口唇ヘルペスになる人もいます。

また、プロゲステロンは、生理活性物質(サイトカイン)の一種、プロスタグランジンを作り出すよう刺激し、その結果、炎症が悪化して歯周病が進行したり、骨にも作用し、歯を支えている歯槽骨をやせさせる場合も生じます。実際、月経時の歯肉の血管には、プロスタグランジンが高濃度に含まれているという報告もあります。
さらにやっかいなのは、ふたつの女性ホルモンを栄養源とする歯周病菌がいることです。そのため、女性ホルモン分泌が増加する時期になると、歯周病が悪化するという人は結構います。

とくに、月経前症候群(PMS)の人は、月経前になると歯周病の症状が出やすいようです。月経前症候群とは、月経予定日の10日前頃から、イライラや怒りっぽくなったり、下腹痛や腰痛、便秘などに悩まされることをいいます。口の中にも症状があらわれ、歯肉が赤くはれ、出血しやすくなったり、知覚過敏を訴える人もいます。PMSによるものなら、月経が始まれば症状は軽くなるはずですが、毎月悩まされるのも困ります。PMSの人は、婦人科の治療で歯周病の症状が軽減されることもありますから、婦人科と歯科と並行して治療を受けるほうがいいでしょう。

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